リードタイムとは、製造や物流において、「発注してからすべての工程が完了し、納品まで」に要する時間を示します。
ダイカスト製品のように、お客様からの発注を受けて製造を開始する製品の場合には、リードタイムが納期に大きく影響し、リードタイムが短いほど迅速な納品が可能になります。
この記事では、当社の強みである「リードタイム短縮」のシステムについてご紹介します。
ダイカストメーカー各社が抱えるリードタイムに関する課題とは
毎月の生産量を確保する上で、ダイカスト製品の生産を終えた後には「金型メンテナンス」を行う必要があります。
その作業には、一般的に最低でも2~3日、長ければ10日ほど要します。
また、場合によっては生産中に金型が欠けるなどの不具合が生じ、修理対応が必要なこともあります。
ダイカスト製品は、切断・加工・組み立て・検査など、複数の製造工程で分業になっているため、どこかで不具合が発生すると、その後の作業はストップ。
後日にずれ込み、製造にかかる日程が増えてしまいます。
そのため、ダイカストメーカー各社は「余裕をもった日程」で納期を設定。
その結果、リードタイムが長くなってしまう、という課題を抱えています。
帝産大鐘ダイカスト工業が実施している課題解決方法
当社では、できる限りリードタイムを短縮し、その分早く商品をお客様の元に届けられるよう自主保全を徹底。
機械が壊れてからメンテナンスを行うのではなく、故障やトラブルを未然に防止するためのメンテナンスと整備点検により、リードタイムを短縮することに努めています。
また、社内にベテランの金型メンテナンス技術者を擁しており、不具合の発見は早くて2~3時間。通常半日以内の生産復旧によって、リードタイムの大幅な短縮を実現しています。
▼弊社のダイカスト製品の製造事例はコチラからご覧いただけます。
対応できる金型メンテナンス
- 大メンテ:金型全バラシ、配管チェック、冷却部の貫通確認
- 中メンテ:配管チェック、冷却部の貫通確認
- 小メンテ:PL面の清掃(※焼き付きなど)
他社の場合には、メンテナンスの際に金型を降ろして、金型の専門業社へメンテナンスを依頼します。
しかし、当社の場合には、上記、「大・中・小のメンテナンス」である、金型全バラシ、配管チェック、冷却部の貫通確認、焼き付きなどPL面の清掃の全てを自社で完結。
その結果、納期までの期間を大幅に短くすることができます。
これらの実現には、当社の理念でもある「鋳造から機械加工までの一貫体制」により、「社内・社外の金型の整備・メンテナンスを行うことができる」という強みが大きく関係しています。
また、金型が命となるダイカスト製品の製造において、温度管理も厳密に行い、短いリードタイムで良質のダイカスト製品を納品することができます。
アルゴン溶接、レーザー溶接の双方に対応可能で(現在の主流はレーザー溶接、今後レーザー溶接を導入)、他社では一般的に7~10日かかる日程が、当社では基本的に遅くとも6時間以内に復旧可能。
早ければ2~3時間でも可能というスピード対応を実現しています。
社内で金型メンテナンスができない工場が多い中、帝産大鐘ダイカスト工業の、
- リードタイム課題解決への姿勢と取り組み
- 自社内のベテラン金型メンテナンス技術者
- 鋳造から機械加工までの一貫製造システム
- 自社内の金型整備・メンテナンス力
という4点の強みによって、他社では実現することのできない「お客様の高い満足度」を獲得しています。
また、生産中に金型が欠けるなどの場合においては、通常は「金型メーカーでの修理対応になる」ところ、当社では自社対応によってある程度の金型修復も可能。
高い技術をもつベテランのメンテナンス従事者が金型をバラし、欠けた部分を溶接します。他社が外部へ金型修理を依頼すると最低2~3日を要するところ、約半日以内で対応しています。
現在、国内では、北は福島県、南は熊本県と東西にわたり、海外では北米や中国などへ当社の製品が送られています。
ほとんどの製品は自社便で納品が可能で、当社の社員が各取引先へ定期運送を行い納品させていただいています。
注文をその日に受けて、午後から生産、その日の夕方には検査という、「注文から10時間出荷」という超短期納品ができることも当社の特色になります。
最後になりますが、工程に余裕を持たせた日程管理では、リードタイムを短縮できません。当社は、これまでに記した当社の製造体制の強みを生かすだけでなく、製造の工程、検査の工程、納品に至るまでのすべての過程において、生産・環境・品質改善に取り組み、日程管理・時間管理、生産管理・在庫管理の最適化に努めています。
リードタイムの大幅な短縮は、このような当社の
- 高い現場力
- 高い生産性
- 高い目標
のすべてが集約した結果でもあり、お客様に信頼いただいている理由であると考えています。
まとめ
この記事では、ダイカストメーカー各社が抱える”リードタイム”に関する課題に対して、帝産大鐘ダイカスト工業の姿勢と取り組み、技術をご紹介し、リードタイムを大幅に短縮できる強みを記しました。
納品までにかかる時間をより短く、より高品質の製品をお客様の元にお届けし、高い満足度を獲得し続けることができるように、これからも社員一丸となって努力を続けていきます。「リードタイムを短くしたい」などのご要望がある方はぜひ我が社へご相談ください。
▼弊社のダイカスト製品の製造事例はコチラからご覧いただけます。